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武士道セブンティーン
著者:誉田 哲也
価格:1,550円(税込)
出版社:文芸春秋磯山香織と西荻・・・もとい甲本早苗がおりなす武士道シリーズ第2弾。
二人は高校2年生17歳になりました。
表紙のとおり、早苗が家庭の事情へ福岡へ転居することになったため、香織とは別れ別れに・・・。
シックスティーンは普通に序奏でした。セブンティーンを読んでそう思いました。
セブンティーンは、さらにキョーレツなキャラが登場しまくって、もうゲラゲラ笑い転げたり、ホロリと涙したり忙しかったです。あっという間に読んでしまいました。
この物語を読んで剣道がとても面白いものに思えてきました。
剣道に覚えのある方にもない方にも非常にオススメのシリーズです。
西荻早苗がいなくなったことに始終寂しさを感じつつ東松で剣道に励む香織は、ひょんなことから昔同輩だった清水(男子)を、武士の情けで、金をまきあげる清水の同級生から救うハメに。
一方の早苗は、福岡県内の剣道の超名門校にスポーツ推薦で入学したこと、もちろん剣道部に入部したことを香織になかなか打ち明けられず、しかも入部した剣道部のやり方が肌に合わずに苦悩の日々。
早苗の剣道部仲間の同級生の黒岩怜那(レナ)は、全中で磯山香織を決勝で下し優勝した選手で、「剣道を高度競技化したい」人。なのだけれど、「剣道は武士道」な早苗はそのレナの違反行為スレスレの合理的スポーツ思想になじめないし、ついていけないし、受け入れられない。
シックスティーンでは独りよがりの香織が早苗と出会って成長したけれど、今回は早苗が生長する番で、相変わらずガサツで鈍感だけれど、香織が大人に見えました。成長したなぁ・・・・香織!(しみじみ)
いわゆる、黒岩怜那の「剣道の高度競技化」というのは、今の柔道のルール改正と同じような印象。早苗視線だと、それはもはや元来の柔道ではなくジャケットレスリングというまったく別物のスポーツになってしまい、それは早苗的には嫌だし、受け入れがたい、そんな感じなのだと思いました。
話がそれちゃうけど、今の国際大会の柔道って面白くないよね。やっぱり豪快な一本技が鮮やかに決まってこそ勝負に打ち勝つんじゃないだろうかと個人的には思います。なので、コテやメン、ドウの1本にこだわる早苗を心の中で応援しちゃいました。
それでも、あんなに合理的な試合運びをする黒岩怜那がつぶやいた
「・・・・・私が剣道をやってきた中で、向き合って怖いと感じたのは、たったの二人。・・・・・うちの吉野先生と、あの磯山だけたい。」(「武士道シックスティーン」P174)というセリフがかなり面白いし効いてます。
このセリフに出てくる吉野先生という先生が際立って面白すぎ。
今回も色々ありながらも、みんな成長してゆくのですが、最後の早苗の決断が見所。
おそらく「武士道エイティーン」に続くのでしょうけれども、彼女達がどう高校生活の終わりを迎えて、その先、どのような道を歩むのか非常に楽しみです。
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最近の、勝てばイイ、とゆー柔道はまったく面白味がないです。自称格闘家に転身した石井彗の柔道は、言葉を借りれば、魂がない。上野雅恵や谷本歩実のよーな、一本にこだわる柔道を日本の柔道家は忘れないでほしいです。
[2009/05/06 23:50]
ぽんこ
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編集 ]
ぽんこさま>>
お返事が遅くなりすみません。
やはり柔道は一本技ですよね。
国際大会の競技は柔道以外の名前にしてほしいです。(それこそジャケットレスリングでもなんでも)
今の合理的柔道はもはや柔道にあらず。
フィギュアも同じような流れで個人的にはそれも残念に思ってます。
(チャレンジした選手より無難な選手のほうが高評価って・・・)
一本に憧れて柔道を始めた人は海外にもたくさんいると思うのですが、そういう人たちはどう感じているのかなぁと思います。
日本は一本技あっての「本当の柔道」を継承していって欲しいですね。
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