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黒百合 

黒百合

黒百合

著者:多島 斗志之
価格:1,575円(税込)
出版社:東京創元社


派手に面白いわけではないのですが、なんとなく3時間ぐらいで読んでしまいました。
独特のノスタルジックな世界観があって、淡々としている中にも、読み手に読ませてしまう何かがあるなぁと感じました。
 
 

 
登場人物がシンプルで印象的。舞台劇の原作としても面白いと思います。(個人的には舞台で見てみたいです。)
淡々と進む話の中にもトラップは少しずつまぎれこませてあるのですが、謎の答えではなく、答えが見えた後も謎そのものの余韻がなお残る、そんな話になってます。

主人公は寺元進、14歳。夏休みに父親の友人から六甲の別荘に招待され、そこで父親の友人の息子で同い年の浅木一彦、そして大金持ちの娘で同じく六甲に避暑に訪れている倉沢香と出会い、後に深く心に残ることとなるこの夏休みのはじまりとともに、この物語も動き出します。

その他にも「六甲の女王」や「小柴翁」、「日登美叔母」など、印象的な人物が登場しますが、登場する人物に一切無駄がありません。(読者の中には、私と同じくこの登場人物にまんまと騙されてしまう方も多数いらっしゃるかと思いますが。)

進、一彦、そしてマドンナ的存在の香の3人の夏の間に、戦中のエピソードがサンドイッチされている構成なのですが、これがまた絶妙な折込具合で、エピソードを読んじゃったら次が気になる→で、次を読んだら次のエピソードを読まずにいられないという調子で結局気づいたら残り数ページ。
またこの残り数ページがなんとも言えず、私は何回も読み返してしまいました。(残り数ページどころか、半分以降を読み返してしまいました。)

そして最後になって露見するあの人の秘密よりも、進くんの何気ない「大雨の中の雨合羽」「日登美叔母の写真」発言に愕然としてしまったのでした。
いまいちパっとしない進くんでしたが、進くんがいなかったらこの話は成り立たず、進くんに主人公たるやなにかをみせつけられました。

香ちゃんの選択も、過去から現在の一連の出来事からしても、3人で過ごした夏からしても、納得の選択でした。

それにしてもタイトル「黒百合」・・・そういう意味だったのね。
 
 
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[2009/06/28 14:00] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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