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かのこちゃんとマドレーヌ夫人 

マドレーヌ夫人


かのこちゃんとマドレーヌ夫人

著者:万城目 学
価格:903円(税込)
出版社:筑摩書房(ちくまプリマー新書)

オススメ度 ★★★★★(4.6ぐらい。おかしくて素敵な物語。)


小学一年生かのこちゃんと、その飼い猫マドレーヌ夫人の物語。
物語自体は飄々と進みますが、最後まで読んで損はありません。
強烈なインパクトも派手な演出もないけれど、きっと読み終えた先には「読んで良かった」が残ります。
こういう物語に心寄り添える大人でありたいものです。
 
 
 
驚きました。「こども」があまりにも生き生きと描かれているさまに!

著者の万城目さん、三鷹市の小学校に実際に取材に行かれたそうで、本書の最後にも記されていますが、アキレス腱を断裂してギプス姿で小学校に行って、「アキレス腱を切ったんだよ」って言ったら、小学一年生のみんさんは元気一杯「骨折!?」と返してくれたそうです(笑)


物語の主人公は好奇心旺盛な小学一年生の女の子かのこちゃんと、その飼い猫であるアカトラのメス猫のマドレーヌ夫人。
マドレーヌ夫人の名付け親であるかのこちゃんはマドレーヌ夫人のことを「マドレーヌ」と呼びますが、ご近所猫の寄り合い仲間はみな彼女を「マドレーヌ夫人」と呼びます。

そんなマドレーヌ夫人の夫は犬の玄三郎さん。
同じく、かのこちゃんのおうちの飼い犬で、御歳13歳のおだやかな老犬。
絶対に言葉が通じないはずの犬と猫なのではありますが、なぜか不思議と会話ができるマドレーヌ夫人と玄三郎さん。(でも、玄三郎さん以外の犬とは会話できなくて、玄三郎さん限定。)
犬語(外国語)を話せるマドレーヌ夫人は猫仲間からも一目置かれ、かくして、犬を夫に持つマドレーヌは猫仲間から「マドレーヌ夫人」と呼ばれるのでありました。

そのほかにも、かのこちゃんの「刎頚(ふんけい)の友」であるすずちゃん、マドレーヌ夫人の猫仲間の和三盆やミケランジェロなど、個性豊かなキャラクターが登場しつつ物語りは進むのですが、こどもだけでなく、登場するありとあらゆるものたちが、こどもであれ、おとなであれ、猫であれ、犬であれ、とても生き生きと描かれているのです。
ありえない話とはわかっていても、物語に引き込まれてしまう。

うまく書こうという感じがしない文章で、それが妙なリアリティを感じさせるというか、宮沢賢治の話みたいな感覚。「もう、いかにもこういうことがおこりそうだと思えてしょうがないこと」をそのまま描写したような感じとでも言いましょうか。それなだけに、妙にストレート直球で心を打たれました。文章の技法は~とか、物語の組み立ては~などではなく、心で感じとってて欲しい作品という感じ。
うまく言えなくてものどかしいですが、この一冊は万城目さんの愛にあふれています。

出会いと別れの物語ですが、クスクス笑えたり、そうかと思えばポロっと泣けたり。
そして、おとな目線、こども目線、猫目線、いろいろな目線から楽しめるのも一興です。

ファンタジーという部類に入るであろう話ではありますが、ファンタジーを敬遠される方にも読んでみてもらいたいなぁと切に願います。
 
 
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[2010/05/31 23:05] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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