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切れない糸 

切れない糸

切れない糸

著者:坂木 司
価格:924円(税込)
出版社:創元社(創元推理文庫)

オススメ度 ★★★★☆(3.8ぐらい。読後爽やか!)


下町の商店街の「アライクリーニング店」を舞台にしたミステリー。
殺人事件などではなく、ちょっとした日常の疑問や問題を解決していく、4話のオムニバス。
主人公は、就職難に直面している大学生の和也。
ある日突然受けた父親の訃報により、家業の「アライクリーニング店」を継ぐことになり・・・・・。
 
 
 
今時の学生さんに読んで欲しい1冊です。
商社みたいにスーツを着て出勤することだけが仕事じゃない。
この世の中には様々な職種が星の数ほどあって、その道に入ればその道のプロになってゆくのです。

とはいえ、この物語の主人公の和也くんもそういうお年頃ですから、クリーニングの集配に行った先で商社に就職して天狗気味の友から「スーツを着なくていい職場、羨ましいよ。」とか「これから俺のスーツ、よろしくな。」なんて、軽く自慢を含んだ調子で言われつつスーツを渡されると心がささくれだってしまうわけです。

そんな主人公の心のよりどころが、やっぱり就職をせず、同じ商店街の喫茶店「ロッキー」でアルバイト(一人できりもり)する同じ大学でおそろしくキレものの坂本くん。

この2人のコンビで、商店街、はたまたご近所のおなじみさんの抱える問題を解決してゆくわけです。
和也が問題を吸い寄せて(人がいいから問題が寄って来る)坂本くんに提供し、坂本くんは和也の持ち込んだ情報からその問題を推理し、2人で解決に導くというパターン。

やさしくて、困った顔を放っておけない素直で優しい心根の和也と、飄々としていて冷静に物事を分析し、料理もコーヒーもお手のものな坂本くんがいいコンビなのよね。

この2人をとりまく人たちもまた、いかにも「ザ・下町」のいい人たちで、「アライクリーニング」のチャーリーズエンジェルである松竹梅トリオや、素晴らしいアイロンの腕を持つ職人のシゲさんなど、もれなく個性派。
チャーリーズエンジェルといえば、この物語には随所に映画の話題が織り込まれていて、映画ファンの方も楽しく読めるかと思います。

たかが洗濯物、されど洗濯物、和也くんはクリーニング業を通して、仕事や業務だけではなく人間として成長してゆくのですが、それがなんだかとても爽やかなんだよね。現代人が失いつつある大切なものがそこにあるの。

今はこういうその道のプロが減りつつあるなーなんて少し寂しく思ったり。
やっぱり「商店街」には「商店街」の良さってもんがあるのよね。
私も結構、チェーンや大型商業施設よりは個人経営店のほうが好みで、特に自分がこだわるもの(靴やお酒)は行きつけのお店が決まってますが、値段だけの問題じゃなくそこには信頼関係があるのよね。

今のところ続編は出ていないようですが、著者さん、書いてくれないかなぁ・・・。
 
 
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[2010/06/01 23:13] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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