スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[--/--/-- --:--] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

セーラー服とエッフェル塔 

20050912224432.jpg
セーラー服とエッフェル塔

著者:鹿島 茂
価格:550円(税込)
出版社:文芸春秋(文春文庫)


なにやら悩ましげな装丁とタイトルなのですが、内容はかなりマニアック。この著者の鹿島茂氏は大学教授で「仮説癖」の持ち主。
日常の知らなければ知らないで生きていける疑問にとことんこだわり、様々な角度から仮説を立て、その筋の書物を開いては仮説の裏づけを探すなんとも自作自演な1冊になっております。



しかも、この先生が疑問を持つポイントが、なんともまぁ「知らなくってもいいけど、知ったら妙に深く納得!」といういいツボをついてます。だてに自称「仮説癖」ではありません。でも、改めて考えてみると、わざわざ仮説をたてて実証するなんて面倒な作業はよほどの「ツボ」な疑問でなければできないかも?

例えば、「皮と革」という話では、著者の好きな「古書収集」に触れ、ヨーロッパではなんと19世紀後半まで食物繊維から直接紙を作る方法を知らなくて、ボロきれを一般家庭から集め(主に麻や亜麻)、それを裁断して繊維に変えてそこから紙を漉<す>いていたそうで、ゆえに19世紀前半までヨーロッパでは本の値段が高かったとか。

と、普通はここまでなのですが、著者の本領発揮はここから。

で、その使い古され、ボロきれとなった麻や亜麻が元々何であったかというと、主に「女性の下着」(の成れの果て)。

著者自身が

19世紀の豪華挿絵本の紙にあれほどひきつけられ、ほとんどフェティシストのように、紙の手触りと匂いをいとおしんでいたのも、すべて、これで説明がつく。フランスの古書収集家といえばいかにも聞こえはいいが、わかってみればなんのことない、ブルセラ(注:女子高生のブルマーや制服を買い取ってフェチ男に売る店)通いの下着フェチとあまり変わらない動機がその根底にあったのである。(本文より抜粋)

と思いっきり本文に書いてますが、本題はそこではなくて「皮と革」(笑)

「革」のいかにも自然っぽい粒起は実は人口のもので自然の「皮」ではなくて驚いたという内容なのですが、一般的に男性が女性に魅かれるのは入念にメークアップした姿に魅かれるのであって素顔に惚れるわけではないから、「革」においても加工された人工的な自然だから好きというなんとも微妙な結論になってます。こういった人工的にそれらしく見せることをフランス語では「真実の」ではなく「真実らしい」(もっともらしいというようなニュアンスかな?)と言うそうで、「真実らしさの理論」なるものがあるそうです。
逆に日本は素材そのものを楽しむといった趣があったりしますので、この対極はちょっと面白いです。

こんな調子で「SM」から「ビデ」からタイトルにもある「セーラー服」そして「エッフェル塔」まで様々な疑問とそれに対する仮説及び実証が淡々と記されています。時には尾籠に時には知的に、1タイトルもそんなに長くはないので、苦はなく読めると思います。

雑学の流行する昨今ですが、普通の雑学に少し飽きた方にオススメです。
スポンサーサイト

[2005/09/12 22:42] 書籍 | TB(0) | CM(2)

面白いですねっ!!

mino_rinさんこんばんは^^

この『セーラー服とエッフェル塔』という本とっても面白い内容ですね~。

鹿島さんはきっと頭が柔らかいんだろうなぁ~と感心しつくしました。

と同時にこの本に手が行ったmino_rinさんにも感心しました。(笑

読む人の心がぱっと明るくなる素晴らしい本ですね^^
[2005/09/13 21:58] takk [ 編集 ]

takkさん>>「仮説癖」にインパクト!

「仮説癖」ってどんな癖?という疑問がこの本を読んでみようと思ったきっかけです(笑)

あれやこれや「仮説」を立てる過程は、一見地味に見えますが、適度な知識とそれらをパズルのようにあっちとこっちをくっつけていくという柔軟性及び器用さを必要とする高度な技なんですよね!さらにそれの裏づけをするには時間と労力を必要としますが、この過程は例えば数学の図形問題などを解く過程に似ています。

図形を目の前にして
「さて、どういうアプローチでこの1辺の長さを求めようかな。」
といろいろ試行錯誤してその答えを導き出してそれが果たして正解なのかをさらに検算する。

この先生は文系の先生に見えて非常に理系な思考回路の持ち主かもしれないと感じました。

最初はバラバラだったパズルが1枚の絵になった瞬間の感動がそこにはあって、さらなる仮説を求め、想像力や知識が沸いてくるのでしょうね!
想像力は最も大切な人間の財産のうちの1つかもしれません。

日常のふとした疑問、大切にしたいですね(・ー・)
[2005/09/14 21:59] mino_rin [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://minorin.blog2.fc2.com/tb.php/317-880e4491


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。