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オーデュボンの祈り 

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オーデュボンの祈り

著者:伊坂 幸太郎
価格:660円(税込)
出版社:新潮社(新潮文庫)


伊坂幸太郎さんの著作については、以前に"ラッシュライフ"という本もご紹介したのですが、このストーリーは摩訶不思議の一言につきます。でも面白い。




読者によって好き嫌いがわかれるかとは思うのですが、個人的には好きなタイプの話で一気読みしてしまいました。心地の良いローテンポで進むストーリー。

舞台は杜の都・仙台。
支倉常長の時代より(仙台には支倉焼きという知る人ぞ知る美味なお菓子があります。ちょっと脱線してしまった。)おおよそ150年もの間外部と交流を持たずひっそりと存在してきた「荻島」。
主人公はプログラマー。目の痛みを契機に退職してコンビニ強盗に失敗した挙句に、サディスティックの塊のような同級生の警察官に追われて、気がついたところは「荻島」。
わけのわからぬまま妙になれなれしい日比野に案内されて、未来を知る、そして言葉を話すカカシの優午や、純粋でまっすぐな郵便配達員の草薙とその妻百合、体重300kgで動くこともままならないウサギや嘘しか言わない画家の園山、島のルールであるギリシャ彫刻のように冷たく美しい桜、唯一島でボートを持ち、外部との連絡をその役割とする熊のような風貌の轟など、ボーダーラインを軽々と超越した個性の持ち主と出会っていくのですが、そんな150年外部との交流を断ってきた荻島が150年ぶりに外部からの人間を迎え入れることにより事件は起こります。

なんと150年島にずっとそこにたたずみ、島をみつめてきたカカシの優午が殺されてしまうのです。

カカシの優午は殺される前にさまざまな予言を人々に残すのですが・・・。

何より、この人の書く話は人物設定がとてもよく出来ています。しかもその設定が冴えてるのです。

「カカシがしゃべるなんてありえねぇ!!!」

外部から来た主人公はまずそう思いますが、それは読者も同じ。
でも、この本を読み終える頃には「やっぱりカカシは思考し、しゃべっていた」と思うんです。主人公も読者も。
いつの間にか読者の目は主人公の目線になっています。ここらへんがさり気なく巧い。

また、どんなジャンルに定義していいのかわからない作品です。
ミステリー?ファンタジー?SF?
伊坂版「不思議の国のアリス」とでも申しましょうか・・・。

ラッシュライフもそうでしたが、読後が異様に爽やかなんですよね~。
なんというかタイミングがいいのだと思います。(うまく表現できないけれど・・・)
例えば、普通に読み終えた本(という表現もどうかなと思いつつ)は、パズルのピースがはまって、「あ、こんな絵だったんだ~」的に終わると思うのですが、彼の作品は「おぉ、そうか、こんなに面白い絵だったのか!そうだったのか!」と出来上がった後も感心させられてしまうのです。パズルを完成させるところがゴールではなくて、その先にもう1つゴールがあるのです。その先のもう1つのゴールのタイミングがいいという感じ。

個人的にこのストーリーの登場人物で好きなキャラクターは「桜」。
決め台詞は「理由になってない。」

最初にも書いたとおり、テンポがスローなのですが、私はずるずる読んで2日ぐらいで読み終えてしまいました。

ただ、ラッシュライフの時も書いたのですが、小説のカバーの内容紹介文が面白くないんですよね。これで損してるんじゃないかなぁなんて余計な心配をしてしまうのですが。(本当に余計な心配以外のなにものでもない。)でも、あのスペースで、この本の面白さを語れと言われても難しいかもしれません。
小説の紹介文を見て「う~ん、ちょっとね」と思ったおぼえのある方は、読んでみると良いと思います。荒削りですが十分楽しめると思いますよ。
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[2005/11/30 23:56] 書籍 | TB(1) | CM(2)

これ読みたい!

明日買いにいこ~っと㏄=┌( ・_・)┘
ラッシュライフもなかなか面白そうですね。

カバーの内容紹介文は、読み終わってから見ると「こんな内容じゃないやん?」と思うことがしばしばありますね。あと、やたら大げさなオビ。「○○氏絶賛!」なんて書いてあろうもんなら、逆に引いちゃいます。良いか悪いかは私が決めます!ってね(笑)
[2005/12/01 22:28] よっしぃ [ 編集 ]

よっしぃさん>>そうですよね~!!

「×××万部突破!」とか「世界中が涙!」とかありがちですよね~。でも、映画と同じで、宣伝はいいのにいねぇ・・ってパターンなども時にあったり・・・(悲)

ホント、良いか悪いかは私が決めることで、そんなにいい本なら「とにかく読んでみてください」って素直に書けばいいのにね。

なので、個人的には借りるときも買う時も、はじめに、もしくはあとがき、もしくは解説が指針になってます。
時々本文よりいい解説とかがあったりして、解説だけを集めた「解説本」を作りたくなることもあったり(笑)

伊坂幸太郎さんの話はなかなか面白いですよ~。読み手の好みを問う個性的な話ですが、私はけっこう好きなタイプ。
どの作品を読んでも、共通しているのは、登場人物が個性的で、その登場人物一人一人の内面の設定がよく出来ていて、なおかつそれがよく文章に表れていること。文章に登場人物に対する著者の愛情を感じます♪
[2005/12/02 23:17] mino_rin [ 編集 ]

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オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り 伊坂 幸太郎新潮文庫mino_rinさんにご紹介いただいた本。私にしては、時間をかけてゆっくり読みました。誰もその存在を知らない「荻島」という島を舞台にたくさんの謎が次から次に押し寄せてきます。場面も、現在・過去・回想・・・とめまぐるしく変わ
[2005/12/08 14:08] URL Non c'e` male◆悪くないよ。
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