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約束 

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約束

著者:石田衣良
価格:1,470円
出版社:角川書店

主人公各々が誰にでも起こりうる苦しみに直面し、その苦しみから立ち直ることがテーマの短編集です。短編であるからこそ読みやすく心に響きますが、逆に短編であることが勿体無いと思いました。




石田衣良さんの作品は比較的タッチが軽いというか、淡々としている感じの印象を受けますが、この作品のいずれの作品も軽いタッチで浮かんでは消えるような個人的には儚い印象を受けました。
7つの短編から成りますが、描き方はとても上手だと思うので、あともうひとひねりあったらもっと愛着が持てるのに!と残念。
1話目の主人公が最後に何かの端役でちらっと登場するとか、1つの話にまとめろとは言わないので、そんな遊び心があっても良かったなと思います。

ただ、7つの物語はどれも軽いながらも切ない話になっていて、深く深くえぐられることはなくても、読み手の心になんらかの風を吹かせます。個人的には2話目の「青いエグジット」と5話目の「夕日へ続く道」が好みです。
両方とも自分と社会との間に壁を作ってしまう少年が自分の気まぐれから起こすふとした出会いを通じて大きく大人に近づく話ですが、その少年に接する自分を律する大人の姿にいたく泣けます。と同時に考えさせられます。

自分はこういう大人であるのか・・・?と・・・・

この著者の作品は若者が主人公の作品が多い傾向にあると思いますが、こういうふとしたところで著者は若者うんぬんよりも若者に接する大人の姿を本当は描きたいのでは?と感じます。

現実の苦しみにも本書のように希望の光が差し込むと良いのですが、でも、現実はそんなに甘くないとわかっていても、この作品を読むと数ある苦しみも自分次第なのかもしれないと思わせられます。それは自分が苦しくとも、自分の身近な人の苦しみに接している状況であっても。

どっぷり派の方には物足りないかもしれませんが、それでも旅先でめくったり、何か時間ができた折にふとめくったりする本としては良いと思います。
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[2006/04/08 23:48] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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