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マーブル騒動記 

20061214005249.jpgマーブル騒動記

著者:井上 剛
値段:1,995円(税込)
出版社:徳間書店

ファーブル昆虫記ならぬマーブル騒動記です。
表紙の絵のとおり、主人公は「牛」(肉牛)。
第3回日本SF新人賞受賞とのことですが、SFではありません。




ある日突然牛が知能を持ち、人間に「牛権」を要求する話です。

ちなみにマーブルとは「霜降り肉」のことです。
サシが入ってるあの模様から「マーブル」。
オージービーフなどがかたい事からもわかりますが、
霜降りをこんなに好むのは日本人だけだとか。

物語は牛権を淡々と主張する牛代表のモー太郎と、モー太郎がコンタクトを取るTV番組のプロデューサー御手洗嗣人を中心に進んでいくのですが、普通に面白い本です。

酪農、動物愛護系の団体、マスコミ、政府、とにかくいろいろなことについて無理なくまんべんなく考えさせられます。
どの立場で主張しようとそれは全て正しいからこそ難しい。

「弱さを出すことは罪じゃない。弱さをひた隠しにすることのほうが罪だ。」

というようなセリフをモー太郎が言う様にはズシンときました。
そう、人間に欠けているものはこれなのです。
人間は弱いからこそ人間以外の恩恵にあずかって生きているという謙虚な心。これを忘れたらおしまいなのです。

この物語でもそれを知る人が半分、知らない人が半分。
でも、やっぱり現場に近ければ近いほど愛情を感じているのです。
これだけはかわらない。
たとえ牛を実験材料にしていても、いずれと殺することを目的で
肥育していても、やっぱり牛に愛情を感じているのは現場。
そうじゃなきゃ毎日世話なんてできません。
逆に政治家、動物愛護団体、机の上の議論じゃ所詮愛情も机の上で語れる程度のうすっぺらいものなのです。
このところが非常によく書けていると感じました。

また、モー太郎がここのところをわかっていなさそうで感じてるところが切なかったりします。

この本を読み終える頃には、普段何気なく食べている牛肉が少し違う味になるかもしれません。
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[2006/12/13 23:59] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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