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神の守り人(来訪編)(帰還編) 

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神の守り人(来訪編)(帰還編)

著者:上橋菜穂子
価格:1,575円(税込)来訪編・帰還編ともに
出版社:偕成社

バルサが主役の「守り人」シリーズです。
舞台はロタ国。来訪したのは神、帰還したのは魂―――――


 バルサもタンダも相変わらずでなによりです。
 この物語はバルサとタンダが薬草市を訪れるところから始まります。

 宿泊した宿でありえない殺戮現象を目にするバルサ。バルサが幼い自分を重ねてたまらず連れて逃げたこの少女こそが、太古の神「タルハマヤ」を体内に宿し、一瞬で周囲のものを殺戮する力を持つ少女であり、バルサはその少女アスラとともにアスラの宿した神の力を狙う追っ手から必死に逃れます。
 タルハマヤを「自分たちを助けてくれる神様」だと信じて疑わない少女アスラ、一方、なんのためらいもなく殺戮を繰り返すタルハマヤを「神」とは思えないバルサ。
 少女アスラがタルハマヤを神様だと信じて疑わない過程には悲しい過去やロタ国の歴史などが複雑に交差しているのですが、それ以外にもロタ王直属の密偵部隊のカシャル(猟犬)の罠や、ロタ王国内に鬱積している問題などもあり、物語は複雑になっていきます。

 人種差別的な要素や、同じ国内であるにもかかわらず北方や南方との諍い、罪もない命の大量殺戮など、本作も現実でも起こりうる様々な問題が盛り込まれています。

 このシリーズのいいところは、みんながみんな絵に描いたような幸せをつかめないところにあると個人的には思います。用心棒のバルサも一区切りつくだけで「一生幸せに暮らしましたとさ」とは決してならない。このシリーズに終わりが来るときもそのようなラストになるでしょう。

 物語の中にロタ王がサンガル国の新王即位の儀に出発するくだりがありますので、まさにバルサがロタ国で少女アスラを連れて追っ手から逃れるために四苦八苦していたときと同じくして、「虚空の旅人」でチャグムがサンガル国での厳しい状況を打開すべく近隣の王国と協力をとりつけるため東奔西走しているのです。

 抗うことのできない運命の大きな渦になにもわからないまま巻き込まれてしまう不条理さを受け止めさせたらバルサの右に出るものはいないでしょう。本当はそろそろバルサに幸せになってほしいな~なんて思うところもあるのですが、それはまだまだ先のようです・・・(涙)

 少女の体内に来訪した残虐な神、太古の神が自分の体内にある状況でこの少女アスラはどう自分の魂を帰還させるのか。
 来訪編・帰還編と2冊に渡っていますが、長さは感じません。是非旅人とあわせて楽しんでもらいたい素晴らしい物語です。
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[2007/10/15 21:32] 書籍 | TB(1) | CM(2)

高い文章力と巧みなストーリー展開。
読みごたえがありました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
[2010/10/20 11:45] 藍色 [ 編集 ]

藍色さま>>

 
お久しぶりです。
いつもありがとうございます。
遅くなりましたが、トラックバックの返信をいたしましたので、よろしくお願いいたします。
 
[2010/10/24 13:23] mino_rin [ 編集 ]

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アスラは自らの力にめざめ、サーダ・タルハマヤ“神とひとつになりし者”としておそろしい力を発揮しはじめる。それは、人の子としてのアス...
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