スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[--/--/-- --:--] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

”機関銃要塞”の少年たち 

機関銃要塞
”機関銃要塞”の少年たち

著者:ロバート・ウェストール
価格:1,890円(税込)
出版社:評論社


第二次大戦下のイギリスで少年チャスが墜落したドイツ機から機関銃を手に入れ、仲間を集めて要塞を作るお話です。
少年たちは向こう見ずで危なっかしくて、銀河鉄道999の星野鉄郎を見ているようなのですが、大人顔負けのずる賢さ、大人にはない柔軟さ、大人以上の純粋さを持ち合わせ、様々な困難遭遇しつつも少年たちがぐっと大人になる様は心にこみあげるものがあります。
 
主人公のチャールズ・マッギル(通称:チャス)は戦争コレクションが大好き。飛行機が墜落するたびに現場から高射砲弾や機関砲弾をかすめてはコレクション。チャスのお父さんはジブリ映画に出てきそうな「イギリスの男の子はゲンコでケンカをするものだ」という理論の持ち主。

そんなチャスの最大のライバルはクラスメイトのボッサ・ブラウン。図体の大きいいじめっこのボッサのコレクションはチャスを上回っており、どうにかボッサが手に入れられないような物凄いコレクションを手に入れたいと願うチャスの前に、墜落した敵国ドイツ機があらわれ、そこに死んだドイツ兵と機関銃を発見します。

その機関銃をクラスメイトのシリル・ジョーンズ(通称:墓場っ子 ※お父さんが墓場の管理人のため)に手伝ってもらい、どうにかこうにか持ち去って隠したことから物語りは動き出します。

その持ち去られた機関銃の存在はいずれ警察に発見されることとなり、国防市民軍であり、学校の教師でもあるリデル先生の耳にも入り、警察と先生の機関銃追跡が始まりさあたいへん。

チャスはチャスで、仲間を集めて機関銃を装備した要塞作りに着手しようと思い立ち、仲間集めをはじめます。

仲間はチェスを含め学校の同級生6人
・墓場っ子(お父さんは墓場の管理人 要塞の中では軍曹)
・クロッガー(屈強な体を持つ年少ラグビーチームのスクラムハーフ 母親が死に、スコットランドから叔母の家へ疎開 要塞の中では少尉)
・ニッキー(女の子のような色白の肌と美貌を持ついじめられっ子 父親が戦死 要塞の中では二等兵)
・オードリー(膝小僧に絆創膏をはっているほどおてんばで天真爛漫な女の子 紅一点で要塞の中では炊事係)
・にんじん汁(自転車を持っている隣のクラスの男の子 要塞の中では伍長)
そしてチェスは隊長。

最初は半ば遊びで始めた要塞作りでしたが、ニッキーの家が空襲にあい、ニッキーの母親が死亡し、ニッキーがただ一人残されたことから、少年たちの心の動きが大きく変わります。

空襲は日に日に酷くなる一方で、学校も閉鎖されるのですが、そんな中で少年たちの機関銃要塞に思いもかけぬ来客が―――


物語の最後で、街は空前絶後の襲撃にあい、ドイツ軍侵略の警鐘まで鳴らされ、街の人々を大パニックにおとしいれすが、そんな中でこの6人の仲間たちは、自分の心に忠実にあることを彼らなりにかたくなに貫き通します。周囲の大人がご都合主義なだけに、彼らの純粋さがより際立ちます。

少年期独特の残酷さなども描かれていますが、それが物語にいい意味でリアルさを与えています。

ほろ苦いラストなのですが、少年たちが大人たちに逆らって大人になりゆく瞬間はなんともいえない切なさがこみあげます。

全員が顔をそろえることは二度とあるまい (299ページ)

でも、きっと仲間全員、いつまでたってもこの仲間と過ごした時を決して忘れることはなく、自分の子や孫にこの経験をいきいきと語ることでしょう。
 
スポンサーサイト

[2008/01/28 22:29] 書籍 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://minorin.blog2.fc2.com/tb.php/835-93e752dc


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。