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獣の奏者 Ⅰ闘蛇編/Ⅱ王獣編 

獣-闘蛇獣-王獣

獣の奏者 Ⅰ闘蛇編/Ⅱ王獣編

著者:上橋菜穂子
価格:Ⅰ闘蛇編 1,575円 Ⅱ王獣編 1,680円
出版社:講談社


「精霊の守人」に始まる守人シリーズでおなじみの上橋菜穂子さんの長編ファンタジーです。
長編といってもⅠ・Ⅱの2冊。あっという間です。
ハードカバーをくっつけると、2冊で1つの影が現れる装丁もステキ。

非常に面白いので、休日の一気読みをおすすめします。



最初からスロットル全開で、スピード感・スリル感にあふれる展開がぶわーっと広がりますので、あっという間にこの物語の世界にずぼっと引きずり込まれます。
1冊3時間~4時間で読めてしまうのではないでしょうか。

主人公は「エリン」という少女。彼女と同じ緑の瞳を持つ彼女の母は"霧の民(アーリョ/アォー・ロゥ)"と呼ばれる人種で、職業は闘蛇衆の獣ノ医術師。それも闘蛇の中でも先陣を駆け抜ける最強の闘蛇「牙」たちのお世話係。その母と、母がお世話をする「牙」たちに突如ふりかかる災難から、エリンの人生は大きく動き出します。
真王(ヨジェ)を守るべき大公(アルハン)の闘蛇乗りと真王(ヨジェ)の危うい均衡のほころびや、影のように消えたり現れたりする霧の民(アーリョ/アォー・ロゥ)たち。真王の切り札である王獣の姿にエリンが見出した人の業とは?
エリンは、自分もまた母と同じ緑の瞳を持つ"霧の民"であることや、どうしても理解できなかった母の言わんとしていたことを小さな胸で必死に反芻しつつ、様々な人に出会って健やかに成長するも、その先には残酷な運命と陰謀うずまく世界が彼女を待ちうけているのですが、はたして彼女はどう運命を受け入れ、どんな答えをそこに導き出すのか―――

上橋さんの描く世界は、その世界観も、登場人物も活き活きとしていて、頭の中で映画を観ているような感覚になります。闘蛇のシャーっとすべる様や王獣がバッサバッサと羽ばたく音が、さも聞こえてくるようで、読んでいて時間を忘れます。
しかも、深いんです・・・・・訴えんとしていることが。

守り人シリーズの時も書いた覚えがありますが、誰が悪いとかいいとかという書き方はこの人は絶対にしない。登場人物全てが心に闇を抱えつつも、各々の立場で最善と思うところに向かってまっすぐ生きているのです。それをさしあわせて、なんとか幸せになれる接点がないかを模索するんです。人は早々に変わらない、変わることができない。でも、自分が選ぶこと、自分で切り開くこと、相手を受け入れること、一歩譲ることはできるんです。
そういう意味で、訴えるところはシンプルなんです。でも、シンプルなだけに深い。

そして、生臭い中にも希望が少しだけあるんです。
生臭い中に少しだけある希望って、お汁粉に入れるお塩みたいに効くんですよね、ジワっと。胸にぐっとくるわけなのです。

守り人シリーズが面白いと感じられた方、この獣の奏者は必読です。
講談社さんだったら、絶対に文庫にしてくれるはず。要チェックです。

ポイントは「獣の操者」ではなく「獣の奏者」であるということ。
それと、くれぐれも寝不足にはご注意を。
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[2008/03/18 23:07] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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