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神様からひと言 

神様からひと言神様からひと言

著者:荻原 浩
価格:720円(税込)
出版社:光文社(光文社文庫)


友人に借りた本です。
この著者さんの本を読むのは2度目ですが、ちょっとした笑なんかも織り交ぜつつ、軽めの爽快感があります。
この物語の舞台は「タマちゃんラーメン」が看板商品である珠川食品の「お客様相談室」と言えば聞こえはいいけれど、実質的にはリストラ要員の強制収容所「クレーム処理係」。
 
 
主人公は大手広告代理店を退職した後、この珠川食品に再就職。
会議室で起こしてしまったちょっとした粗相により、入社早々に悪名名高き「お客様相談室」へ異動(強制収用)されるはめに。
彼女には出てゆかれ、折半だった家賃を滞納。衝動買いしたギターのローンも残っている状況で、どうにか頑張るしかない状況に陥った主人公。

ところがどっこい、仕事内容や相対するお客様だけでなく、お客様相談室の面々までもがアウトロー。とりあえずその道のプロである先輩の篠崎について主人公の「お客様相談室」生活ははじまるが、この篠崎という男が無類の競艇好き(好きというよりも狂いというか、中毒というか)で、はやくも行く手は前途多難・・・。


とまぁ、最初はどうなっちゃうんだうんだろうなぁ~ぐらいな感じなのですが(読者としては主人公の身の上はまったく他人事ゆえ)、この主人公、単純な面が功を奏して、意外とやってのけるんです。しかも、下手にこなすようになってしまえるところがまた笑えたり。篠崎さんもいい加減に見えて、主人公を実に上手に育ててるんです。人事教育者の鏡ですよ。日常生活の素行においてはちょっと鏡にはなりそうにないけれど。人間、そうそうは完璧な人はいないしね。

荻原浩さんといえば、軽妙なタッチでサラリーマン社会を描くような作品が多いのですが、この作品で1つ残念だったのは犠牲者が出てしまったこと。
犠牲者を出すならば、もうちょっと頑張って描いて欲しかったな~って思います。

ただ、会社(企業)というのは、多かれ少なかれこんな感じだと思います。
私も、ポジション上、比較的クレームを受けることが多いのですが、クレームを受けるのは下っ端の人間のやることだと思ったら大間違いですよ。私から言わせたらクレーム1つすらまともに受けられず、それなりの立場にありながらクレームから積極的に逃げるバカは平社員以下です。
さらに「若いうちは誤ってなんぼだよ」なんて真顔で言うおじさんはまず信用できません。
今の職場でもそうですが、逆に「どうした?その件だったらかわるよ。」こういう人はやっぱり仕事もできるのよね。

というわけで、女子社員は昼飯でもご馳走しておけば・・・なんて甘い考えの管理職のみなさん、意外と女子社員はこういうところをチェックしているのでご注意を。っていうか、右向け右社員の典型みたいなコメツキバッタ腰ぎんちゃく系の管理職サラリーマンがこの小説を読んだらどんな感想が飛び出すんだろう?
「そうは簡単にいかないよ。出世してナンボなんだからさ。」
と、悟り口調で哀愁を漂わせるか、はたまた
「けっ、こんなキレイ事はねぇーな。」
って開き直るのかしら?

それにしても、チンピラ撃退法やら、怪しいクレーマーの見分け方やらけっこうためになることや、チームワークの大切さなんぞもあったりして、そこらへんが爽快さのもとになっているのですが、やっぱりこの本のタイトル「神様からひと言」が爽快さの合間にちらりとしか出てこないもののすごく効いてるんです。
個人的にはこの「神様」の部分にすごく共感しました。
「神様」は人間でなくてもいいんです。自分と向き合える空間であれば、それれだけで。
この主人公の「神様」はたまたまあの人だっただけ。

みなさんも、苦しいときに何かにすがるってありませんか?
私はすごーくあるんです。だからすごくよくわかるの。
今は、母校の教会に寄ろうと思えば寄れる距離なので、凹むと母校に寄って教会の一番後ろで、もうどうしたらいいのか弱音を吐いてみるんです。
「どうにか頑張りますから、どうにかしてください」
って、子供以下なむちゃくちゃなお願いを。単純だから、これだけで
「よーし、お願いしたから頑張ればどうにかなる!」
って思えちゃう(笑)
母校に行く時間すらない場合は、そういう時に聞く音楽を聴いてみたり、
好物の食べものを片っ端から買ってみたり。

人によっては、特定の絵を観たり、美容院に行ったり、買い物をしたり、ペットに話しかけたり、今だったらブログに書いてみたり、一心不乱に読書してみたり、日本人は無宗教だなんて言われつつも、すがるべき神様はちゃんとそれぞれが持ってるんだよなーって思うのです。

おりしも季節は5月、しかも連休明けのけだるい時期、ちょっと最近、世知辛い社会にお疲れ気味の新人さんや会社員の皆さんへ、軽く読めるのでオススメの1冊です。
 
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[2008/05/09 23:41] 書籍 | TB(0) | CM(0)

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